ラリー・ケニーは、生まれも育ちもカリフォルニア。大学院を終了すると教職につきましたが、ハリー・ウィルソンという人に出会って彼の人生は大きく変わりました。1975年、サンフランシスコで彼らが共同創業したのがスコット・パワー・プライ社。これはのちにスコット・フライロッド・カンパニーへと成長し、コロラド州へと移転しました。現代のフライロッドに関して、ラリー・ケニーは生き証人といえる人です。ファイバーグラス素材の発展、グラファイトのブーム、素材の多様化、そしてグラスの再登場まで、ほとんどすべてを目撃してきました。彼は、日本に本拠を移したラリー・ケニー・フライロッド・インターナショナルにおいてもデザイナー兼コンサルタントとして業務を継続します。カリフォルニア州サンラファエル在住。
東 知憲は、幼いころから釣りに取り憑かれてしまった人。ディテールへのこだわりも尋常ではありません。大学では英語と米国文学を学び、卒業後は公務員になりましたが、すぐに相性が合わないことがわかり退職。2004年にはアジア太平洋地域で最初のFFI マスター・フライキャスティング・インストラクター資格を取得して周りを驚かせ、現在も積極的に活動中です。東は、米国の伝説的なフライロッド・メーカーやデザイナーたちと親しくつきあって得られた該博な知識もその強み。バンブーやグラファイトロッドを使って世界中を釣っていますが、近距離を繊細に釣りたいときはグラスロッドがナンバーワンと信じています。ラリー・ケニー・フライロッド・インターナショナルでは、フィールドテスト、マーケティング、コミュニケーション、そのほかの雑用を担当しています。神奈川県横浜市在住。
原田 克己は、「原田竹竿」というブランドを持ち、専業ロッドメーカーとして20年以上活動してきました。さいしょは中国産のトンキンケーンを使っていましたが、やがて自ら収穫する真竹に素材を変更し、3年以上寝かせてから使用しています。真竹は日本と中国に自生する種で、トンキンケーンの繊維ほど硬くないため、ライトラインのロッドに向いています。原田の綿密な手仕事が生み出す、美しく高性能なロッドのファンは、世界各地に存在します。彼は、ラリー・ケニー・フライロッド・インターナショナルにおいても、比類するもののないフライロッドを制作できることに誇りと満足を感じています。大阪府堺市在住。