ラリー・ケニー・フライロッド・インターナショナルが使用するシャフトは、日本にある小さな工場において、手仕事で製造されています。芯金とカッティングパターンは独自開発のもので、他の誰も使用することができません。試作品は米国、日本、及び世界各国でテストを行います。私たちが使用する素材は、安定の E グラスとエポキシ樹脂システムです。S グラスは使用していません。
私たちの製造するフライロッドは、強度、軽量性、柔軟性に優れ、セクション間の一体感を生み出す中空構造のインターナル・スピゴット・フェルールを採用しています。
このアイディアはもともと、スコット・パワープライ社の創業者であるハリー・ウィルソンのものです。私たちのインターナル・スピゴット・フェルールと、スコットがいまも使っているフェルールは、ほかのスピゴットと似て異なるものです。ムクの素材を切り出して入れたものではありません。
2層ないし3層からなるセミホロー構造で、ブランクが合わさる部分は強度確保のためにほぼソリッド。スムーズなベンドを実現するため、内側はていねいにテーパー加工されています。必要な場所に最高の強度を達成し、軽量で、アクションを損ないません。
最初にフェンウィックが採用して人気を博したスリップオーバー式のフェルールに比べ、製造はとてもコストと手間がかかります。1本のフライロッドを製造するためにブランクが2本必要になり、セクションの切り出し、フィッティング、接着、すり合わせなどに熟練の技術が求められるのですが、その結果としてきわめてスムーズなキャスト感覚が誕生します。